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音楽サークル「躁霊音楽団」の活動報告とかです。 動画投稿・楽譜公開・SS投稿……その他いろいろ。 since 2009/03/13
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先日アップした紅魔館×悲愴ロンドの楽譜をアップしました。

このページからDLできます。

演奏していただけるなら私はとても喜びます。
ニコ動のコメでも「これくらい普通に弾けばいいのに」みたいなこと言われましたけど、
わたしまともに演奏できるのトロンボーンぐらいしかないです。

だからFinaleに打ち込んでるんです……。




追記は曲解説です。
需要が無い気もしますが書いておきます。くそ長いです。



   ◆   ◆   ◆   


この曲は、ロンド主題がセプテットに似てるとはいえ、それ以外に東方要素はぶっちゃけ皆無です。
当たり前ですが。

なので、構想段階で既にセプテットのみでロンドを作ることはあきらめていました。
それにあんまりおもしろくないし。

というわけで、紅魔館勢(の曲)を巻き込みつつ、ちょっとしたストーリー的なものを創ったらいいんじゃないかと考え、その方向で編曲作業は始まりました。

まあ、自分もオケサークルに所属している手前、悲愴ロンドの解釈とかをおろそかにして編曲なんかやった日にはクラオタに夜道で刺されるに違いないと思い、そこは真剣に取り組みました。可能なかぎり。

基本的に、原曲から書き換えた場所にはちゃんと意味を持たせてますし、変えなかった場所もちゃんと「敢えて」そのままにしてるということが伝わるように努力はしてます。

それでは、どんなふうに変えていったかの解説です。
自分の解釈とかを考えたい方は、ここで折り返した方がいいと思います。



   ◆   ◆   ◆   



冒頭~12小節目

 ロンドの主題です。この曲はロンド形式なので、ABACAD…という形で曲は進んでいきます。他のメロディに毎度毎度同じ主題が挟まっている、という構成ですね。Jポップで言えば、サビとAメロBメロみたいな感じです。
 原曲の時点でセプテットみたいなんですが、完全にセプテットにしてみました。といっても、メロディ(右手)の変更はたったの10音+繰り返しの8音+装飾のみです。他は全部原曲と同じです。リズムも全部悲愴ロンドのままです。どこまでそっくりなんだお前ら。
 悲愴のピアノ演奏動画とかでうっかり東方の話題が出てしまってると、ZUN氏がクラシックの引用をしてるっていうコメがあるんですが、実際検証した方とかそういう言及とか、とにかくソース的なものってあるんでしょうか?あったら教えてください。まあこの曲に関しては引用したのかなあって気もしますが、セプテット以外になにかありますかね?
 さて、4,5小節目でメロディが変わった結果、ここの和音が変わっています。簡単に言うと、原曲より(和音の)変化が乏しくなりました。こんな簡単なフレーズにも技巧を凝らすベートーヴェンさんパネェって思いもしたんですが、お嬢様のために泣く泣く消えてもらいました。


12~17小節目

 文献によっては「第2ロンド主題」とか呼んでたのもあったような……ここは原曲そのままです。何から何まで東方をねじ込んだらコテコテになりすぎて胃もたれするじゃないですか。ねえ。


18~32小節目

 さて、おもむろに話は始まっていきます。基本的には原曲準拠にしています。特にいいアイデアもなかったし。ですが、左手でこっそりとラクト・ガールが聞こえます。かなり変容しているのでたぶんわかりません。20小節目と24小節目、原曲では同じ和音が3つ並ぶのですが、敢えて最後の音を変えてあります。するとあら不思議、ラクトガールの和音進行の出来上がりというわけです。
 曲のごく一部分(2小節程度)の和音進行だけですが、ラクトガールで特徴的な和音進行ですよね。
 その後(25小節目~)の左手も、8分裏の音を無視するとラクトガールになってます。おかげで伴奏がかなりしょぼくなってしまいましたが……


33~40小節目

 原曲だとただの装飾的な3連符です。ゆっくり弾くと分かりますが、ルナ・ダイアルです。咲夜さん無双です。フレーズの最後4つの音を原曲に合わせたので、頭の音が本来の和音からずれることになってしまいましたが、特に違和感がなかったのでそのままにしてます。
 16分で始まるか3連符で始まるかの違いは、前後の繋がり的に聞いてておかしくないようにしただけです。


41~51小節目

 流れるように美鈴の登場です。美咲かどうかは妄想と解釈にお任せします。メロディに大胆な改変を加えた結果和音もえらいことになりましたが、特に無理もなく原曲にすぐ戻ってこれたのは幸運でした。
 この美鈴パート、今まであんまり出番のなかったⅣの和音がいきなり登場するので、注意して楽譜を読んでいくとかなり不思議な部分なんですよね。実はここ、解釈しきれなかった部分でもあるんですが美鈴のおかげでそこまで考えこまなくても乗り切れました。


52~61小節目

 美鈴からまた咲夜さんに戻ってきました。きっとサボりがばれて粛清されたんでしょう。
 装飾的な音符がきらびやかに曲を彩りながら音階を登っていき、最高潮に達したのち一気に主題へと戻っていきます。さすが咲夜さん。


61~78小節目

 2回目のロンド主題。というかおぜうさまパート。基本的には繰り返しであるため特に書くことはありません。


79~106小節目

 突然のラクト・ガール。
 もともとここはフレーズが第2楽章の引用(かなり有名なので聴いたら知っている方も多いと思います)のうえにフーガの様相を呈しているので、ここをしっちゃかめっちゃかに書き換えたら石を投げられます。きっとそうに違いない(←被害妄想
 というわけで、原曲に基づき、第2楽章冒頭の数小節にまずラクト・ガールを混ぜて、それを作り上げてからこの部分を作り始めるという回りくどいことをしてます。結局、左手は何の変化もなかったんですが。
 そうやって作った最初の4小節を、以降もなぞりながら組み立てていきます。基本的に最初の4小節が変容されながら繰り返されているので、それをなぞるようにしてラクト・ガールに書き換えていきます。95~97小節目は……いったい何なんでしょうね。これこそ< 突然の経過句 >ですよね。よくわかりませんでした。


107~112小節目

 機械演奏の限界を感じるこの部分。和音進行が地味にラクト・ガールのものにすり替わっています。が、ほとんどわかりません。


113~120小節目

 音域がゆっくりと上に上がっていき、先ほどの咲夜さんパートを彷彿とさせます。
 そのまま、1回目と似たような流れでロンド主題へと戻っていきます。


120~142小節目

 おぜうパート3回目。展開がちょっと違います。メロディが右手から左手に移ったかと思えば、唐突に25小節目~の旋律が復活します。が、長調化するわそれも調号がC durだわで、めっちゃ明るくて朗らかです。なんだこれ。この曲の25小節目~では左手でラクトガールを混ぜたのですが、今度は雰囲気が明るすぎるのと音数が減ったのとで、違和感なくラクトガールが組み込めず、泣く泣く原曲そのままにしてあります。作曲家の本気って怖い。左手で叩いてる音の数なんて1小節に4~5個しかないのに、それで和声を完全に作ってしまえるとか、なにそれ怖い。
 B怖い。恐ろしい。


143~157小節目

 特にひねりもなく咲夜さん再度登場。そのまま特にひねりもなく美鈴再登場。ですが今回はちょっとだけ和音が違います。明らかに伏線です。


158~181小節目

 原曲だと、159小節目の和音が短和音に変わったことを皮切りに、ここから非常に技巧的な和音の展開を繰り返し、どんどんスタート地点から遠くまで離れてきたかのような展開になるのですが、気が付くとあれよあれよという間に4度目のロンド主題に帰還してしまいます。この展開のさせ方は本当に見事ですよね。和音の展開に全神経を集中させてYouTubeで演奏を聴いていたら危うく絶頂しかけました。
 こんなことをされてしまうと、東方曲なんかを混ぜ込んだ日にはだいたい違和感しか出てきません。リアルに描かれた写実的な絵画に赤ペンキで落書きをするようなもんです。勝ち目がありません。
 なんですが、負けっぱなしなのも癪なので、かなり試行錯誤して、なんとか挟み込みました。159~166小節目までは、和音をいじくると印象的にも和音的にもおかしなことになるので、ほとんどいじってません。が、伏線として、右手の上昇音型を下降音型に書き換えてあります。(これ、8小節にわたる長大な上昇音型がこっそり展開されているので崩すのも忍びないのですが……)
 で、その下降音型が最終的にF-Es-Gという音型になり、170小節目のG-Es-D-Fというセプテット冒頭の音型につながって、晴れてレミリアのロンド主題に帰ってこれるという寸法です。


182~188小節目

 クライマックスが近づいてきました。右手の3連符は咲夜さんにしてもよかったのですが、ここは敢えてそのままにして、代わりに左手の方にフラン様を仕込みました。ここでようやくフラン様の登場です。
 どこにフラン様おんねんって感じですが、左手の伴奏の中のF-Des-Eという音の流れがU.N.オーエンです。そのままF-Des-E-Cと行けば完璧なオーエンだったのですが、諸般の事情によりF-Des-E-Fとあっさり解決させてしまいました。


189~192小節目

 原曲だと拍頭の音がF-Fis-G-A-H-C-Dと上昇音型になっていて、これはこれで綺麗だったんですがせっかくなのでセプテットにしました。和音の変更も違和感のない範囲でいけたので、あとは演奏次第でうまく効果が出ると思います。こういうのは機械演奏の苦手なところですかね。


193~197小節目

 フラン様大暴れ。194・196小節目の始めだけコードが違うのは、原曲の和音進行に合わせてあるからです。


198~210小節目

 エンディングです。大下降の後、ロンド主題が長調化したものが出てきます。このあたり、まったく変えてませんが、ここまでのストーリーに対して全く違和感がないあたり、セプテットと似すぎだろって改めて思います。束の間の夢が夢でしかなかったかのように、曲は決然とC molで幕を閉じます。
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喇(ラツ)
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性別:
男性
職業:
大学生
自己紹介:
東方アレンジ・編曲・作曲・オーケストラとか

1年遅れで大学院生になります。
トロンボーン歴は10年を超えました。バストロンボーンを吹きます。
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